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2006年 08月 17日
下記の書誌は、AUTH「藤野△鉦斎」でヒットしますか?
AUTH「コナン△ドイル」でヒットしますか? その理由は? TR:老雄實歴譚 / コナンドイル作 ; 藤野鉦斎著譯||ロウユウ ジツレキタン PUB:東京 : 政教社 , 1909.12 PHYS:358p ; 18cm AL:Doyle, Arthur Conan, Sir, 1859-1930 <DA00984486> AL:藤野, 鉦斎||フジノ, ショウサイ < > ------------------------------------ 答 AUTH「藤野△鉦斎」ではヒットします。 AUTH「コナン△ドイル」ではヒットしません。 「問13:責任表示の検索用インデクス」でも触れましたように、TRフィールドの責任表示については、「△/△」からうしろのところに書いてある言葉をそのまま切り出して、検索用インデクスを作成します。この操作はきわめて機械的です、だって機械がやってるから。たとえば、「・」などの記号類(デリミタ)があればそこでいったんカットされますが、なければカットはされません。 つまり、「コナン・ドイル」と書いてあれば「コナン」「ドイル」と切り離されたインデクスが作成されますが、「コナンドイル」と書いてあれば「コナンドイル」としてインデクス作成されます。無論、「コナンドイル作」であれば「コナンドイル作」のままであることは、問13解説のとおりです。 さて、日本人名であればALフィールドから「赤澤」「久弥」、または「藤野」「鉦斎」と、苗字と名前が別々の検索用インデクスができてくれることになります。が、海外、特に欧米人の場合はどうでしょうか、という話です。 ALフィールドには、コナン・ドイルさんについて「AL:ドイル, コナン」とは書かれません。「AL:Doyle, Arthur Conan」ていうふうになります。 ALフィールドに書かれるのは、その人の著者名典拠レコードのID番号と”標目形”です。 その人のことを表す名前の書き方に、カタカナとかアルファベットとか漢字とかいろいろなパターンがあったとして、でも同一人物だということがわかりやすくなるように、そのうちのひとつのパターンだけを代表選手として選びます。それが”標目形”です。 選び方は、その人が主にどの言葉で本を書いているかによります。藤野鉦斎さんは主に日本語で本を書いていると思われますので、日本語表記の名前「藤野鉦斎」を採用します。でも、コナンドイルさんは、確かにこの本についてだけ言えば日本語だしそのお名前もカタカナなのですが、コナンドイルさん自身は主に英語で本を書いてらっしゃる人なので、英語表記の名前「AL:Doyle, Arthur Conan」を採用することになります。 だから、ALフィールドには「AL:ドイル, コナン」とは書かれず、「AL:Doyle, Arthur Conan」となります。 検索用インデクスは、「Doyle」「Arthur」「Conan」の3つになります。 (注:ややこしくなるのでsirとか出生年にはいまはあえて触れずにおきますね。) ということは、この書誌でのコナンドイルさん関係の検索用インデクスは、 ○「コナンドイル作」「Doyle」「Arthur」「Conan」が作られる ×「コナン」「ドイル」「コナンドイル」は作られない ということになります。 したがって、海外、特に欧米人の人の名前は、日本語表記で検索しても必ずしもヒットしない場合がある、ということになります。 NACSIS Webcatの「利用の手引き」に書いてある「外国人著者の場合は,原綴で指定します(本に記載された日本語読みで検索できる場合もありますが,正確ではありません)。」というのは、このことを言ってるのです。
by kgbblog
| 2006-08-17 17:37
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